もしもあなたが普通の人よりちょっと特別な何かを持っていたらどんな行動をとりますか?
今回話題になっている人は、普通の人は持っていない、超特殊な血液を持つおじいちゃん。
そのおじいちゃんは自身の持つ特殊な血液で、なんと60年間で240万人以上の命を救ったのです。
特殊な血を持つスーパーヒーロー
彼の名はジェームズ・ハリソン(81歳)
彼は赤十字血液サービスで60年間献血を続けた。その回数は1100回以上とされる。
彼は特別な抗体を血液中に持っており、その血液は献血による採血で世界中の赤ちゃんを救ったとされる。
RH式血液型不適合妊娠を救う
彼の血液はこの「RH式血液型不適合妊娠」に大いに役立った。
血液には「RH+」と「RH-」がある。
「RH-」の血液を持つ女性が「RH+」の赤ちゃんを妊娠すると「RH式血液型不適合妊娠」という不具合が起きてしまう。
これが起きてしまうと、生まれてきた赤ちゃんにさまざまな疾患を及ぼしてしまい、命を危険にさらすことになる。
先進国での新生児の死因要因トップはこのRH式血液型不適合妊娠とされる。
抗D人免疫グロブリン製剤作るのに特別は血液が必要
先述した「RH式血液型不適合妊娠」に対処するには「抗D人免疫グロブリン製剤」というものを注射しなければならない。
しかしこの薬を作るのには特殊な血液が必要となる。
その血液こそがジェームズ・ハリソンの特殊な血液だ。
この血液には特殊な抗体が含まれており、オーストラリアでこの血液を持っている人は
たったの200人しかいない。
オーストラリアの人口は約2400万人。
どれだけレアな存在かは見てのとおりだ。
ツイッターでも賞賛の嵐
今年のノーベル平和賞は、自分が特殊な抗体を持つと知って以来、60年間毎週献血し続けて240万人の赤ん坊の命を救ったおじいちゃんでいいんじゃね。どこかの偉い人じゃなく。
— Danner🐱📖 (@danner_2009) 2018年5月20日
特殊能力を持って生まれてきた人がその能力を人類のために使い切るって、多かれ少なかれ皆やっていることなんだが、これほど巨大な効果が定量的に、現代科学を以て目に見える実例は稀と思う。そういう意味で、人類の献身の象徴的トップリーダーとして表彰する価値があるように思う。ああ主語がでかい。
— Danner🐱📖 (@danner_2009) 2018年5月20日
この方ですよね!!本当に頭が下がります… pic.twitter.com/htpLtybVjJ
— すぅすぅ (@yshnet1231) 2018年5月21日
その人には、本物のノーベル賞であるノーベル生物・医学賞を挙げたほうがいいです
ノーベル平和賞なんて、のど自慢の特別賞みたいなおまけはもったいないから
— ポイントスフィア (@howkslove2001) 2018年5月21日
81歳をもって彼は引退
オーストラリアでの献血可能年齢は80歳まで。
彼は81歳になった時点で献血できる年齢を超えてしまったので事実上引退という形になってしまった。
彼1人が引退することでどれだけの影響があるのかは計り知れない。
特殊じゃなくても救える
彼は特殊だったから人々を救えたわけではない。
彼が60年間、人々を救おうとする行動をしたからこそ多くの人を救うことができたのだ。
どんなに特殊でも行動をしなければ意味がないのだ。
私たちも行動をすれば彼に劣るこそはしても人々を救えるはずだ。
大事なのはその意思と行動だ。